WBSでも取り上げられた、ビットコイン。今年は仮想通貨元年とも。

お金のあり方が変わっていく、その変わり目に私たちはいるのかもしれません。

物々交換から、金貨・銀貨を経て、紙幣へ。
考えてみれば、ある種の紙きれがお金として大きな価値を持っているのは、みんながその価値を信用しているからですね。(一万円札の製造原価は21~22円くらいという話です。)

みんなが信用できて、さらに便利であれば、その新しい形のお金は流通していくようになります。すでに、クレジットカードや電子マネーはなくてはならないものになっています。さらに、進んで、国の中央銀行が発行したものではないお金が、世界を駆け巡るという時代に向かっているように思われます。

2017年1月10日(火)のWBSでは、ビットコインに代表される、仮想通貨(暗号通貨)について、取り上げていました。「2017年は仮想通貨元年となるかもしれない」、とのことでした。
そのWBSの内容をまとめておきます。(後日、「ブロックチェーン」だとかについて、kojiなりに調べたことを整理したいと思っています。)

WBS 2017年1月10日(火)より

相内さんが、あるグラフを紹介していました。価格はこの1年でおよそ2倍に高騰しています。実はそれは、ビットコインの取引価格を示したグラフでした。
直近は少し下落していますが、1月5日には過去最高値の15万2900円をつけました。

ビットコインと言えば、覚えてる方も多いと思いますが、2014年に、当時最大の取引所だった。マウントゴックスが破綻。盛り上がりを見せていたブームも下火になりました。

しかし、今その相場が再び高騰を始めています。さらに今年は、仮想通貨元年になるとの予測もあります。今回の Bitcoin ブームは定着するのでしょうか。

ビットコイン取引所の現状(レジュプレスの場合)

※社名変更をして、現在は「コインチェック株式会社」となっています。この記事では、番組放送当時の社名「レジュプレス」を使います。

仮想通貨ビットコインの取引所を運営する。レジュプレス。
ある作業に追われていました。

レジュプレス大塚雄介取締役
「こちらの部署は、お客様から出された本人確認の資料を確認させていただいている部署になっております。」

ビットコインを購入する際には、口座開設が必要です。希望者は免許証などの身分証などをメールで送り、ここで本人確認などの審査を行います
※実は、kojiも先日コインチェックでビットコインを購入しました。少額のため、本人確認が必要ありませんでした。(3万円以内)今後ルールは変わるかもしれません。
結果的には本人確認手続きはしました。なれない自撮りを行って、免許証を手荷物自分の写真を送りました。

ユーザー数はこの1年でおよそ7倍に(6万9000人)。今年に入り、申請が一日に1200件のぼることもあります。

レジュプレス大塚雄介取締役
「最近の傾向で多いのは、年齢の高い方ですね。老若男女、多くの方にご利用いただいています。」

口座開設の希望者急増の背景には、、ビットコインの取引価格の高騰があります。

なぜビットコインの価格が上がっているのか?—–

レジュプレス大塚雄介取締役
「ビットコインのやりとりというのは多くは中国が中心。中国での買いが入ったということが大きな要因です。」

中国では人民元安が進行。また、個人の外貨取引の規制が強まったため、ビットコインに資金が流れ込んでいます。

レジュプレス大塚雄介取締役
「価格自体が上がっていくので、今買わないと損をしてしまうという心理が働いてどんどん買うので、買う人も増えて、、、。高くなれば売る人も増えて、売買自体が増えていく。」

日本での利用者拡大とともに、ビットコインで支払える店舗も。増加中。1年前に比べて4倍になりました。(約4200店)

ビットコインが利用できる回転ずしの店舗の様子—–

仕事仲間と食事に訪れていた。Fさん。食事を終え、支払いは、、、「ビットコインでお願いします」

スマートフォンで、店のタブレット端末に表示されたQR コードを読み込むだけで、ビットコイン決済の完了です。この日の食事代は、5864円。
Fさんのビットコイン口座からその時のレートで換算された。およそ0.05ビットコインが支払われました。

Fさん
「手間がかからないです。」

このすし店では一昨年の3月にビットコイン決済を導入。最近利用者が増え続け、先月はおよそ70組がビットコインで支払いました。

銀座沼津港 店長 長浜賢さん
「1ヶ月50~100万はビットコインで決済できてるので。(ビットコインは)1%が引かれるんですけど、他のクレジットカードに比べると圧倒的に低いんで。」
(クレジットカードは手数料は店の負担で、その額は8%が一般的のようです。)

三ツ輪産業が去年11月、国内で初めて電気料金の支払いにビットコインを導入。

去年11月には国内で初めて電気料金の支払いにビットコインが使えるようになりました。
電力小売に参入した。三ツ輪産業。

三ツ輪産業 尾日向竹信社長
「エネルギーという商材は、非常に差別化が難しい商品なんです。なので、ともすると価格競争に陥っていく。そんな中で見つけたのが、ビットコイン。」

サービス開始2ヶ月で、ビットコインでの契約が約100件。今後、年間で数千件の新規契約を目指す等、ビットコインの普及に大きな期待を寄せています。
仮想通貨が身近になりつつあるということが、紹介されていました。

金融機関も仮想通貨に注目しています。——

スマホでメッセージを打ち込む男性。

カブドットコム証券 中澤康至主任研究員
「「OOIRI」という企業内コインで、ありがとうという気持ちをポイントにして送りました。」

中澤さんが使用しているのは、OOIRIというアプリ。残業せずに早く退社したり、1万歩歩いたりすることで、コインが貯まります。

コインを受け取った同僚は、、、

カブドットコム証券 松永亜弓さん
「実際にお金をあげるわけではないので、コミュニケーションの活性化には繋がっているかもと思います。」

まだ開発段階で、コインは、また社員間のコミュニケーションツールとしてしか使えませんが、今後仮想通貨として周辺の飲食店でも利用できるように、システム担当者と開発を進めています。

カブドットコム証券 中澤康至主任研究員
「スマホ持っていけば、すぐコインが使えるようなものが一番いいかなと思いますけど。」

ZEROBILLBANK 堀口純一CEO
「実的に言えばもできるのじゃないかなと。例えばビーコンにかざすとか、、、」

実は今、メガバンクも独自の仮想通貨に動き出しています。実現すれば決済や送金などが大幅に引き下げられると期待されています。
システムや法律の整備が必要なため、仮想通貨として流通させるのは簡単ではありませんがカブドットコムでも、その可能性には期待を寄せています。

カブドットコム証券 中澤康至主任研究員
「課題を一つ一つクリアにして、取り組んでいければいいなと思っています。新しい価値をOOIRIで生み出していければいいかなと。」

コメンテーター、A.T.カーニー日本法人会長 梅澤高明のコメント

—日本でも支払いに使われるケースが徐々に増えてきているということなんですが、このまま普及して、今年が仮想通貨観念になりますか?
梅沢 元年は元年でしょうね。もともと Bitcoin が一番使われている局面は、一つは出稼ぎ労働者が地元の出身国家族に送る。その海外送金手数料が大きく下げられるという話。そもそも国内に銀行網が十分に発達していないインドネシアのような国だと、地方部からジャカルタに出てきた労働者たちが、地元にお金を送るケース。

中国などに見られるように資産の保全とか。運用とか。自国の通貨に対してあんまり信用していない。信頼性が高くない。或いは、外貨に換えるのにハードルがあるようなところでビットコインが使われている。それがメインマーケット

国内でと考えると、OOIRIの例でもありましたが、企業内だったり、地域通貨を作ろうというようないろいろなプロジェクトは立ち上がっています
少しずつは起こってくるとは思いますが、あんまり大きなボリュームにはならないんじゃないでしょうか。

—この先の広がりは期待できないですか?
梅沢 「実はもっと大事なのが、ビットコインの基盤の技術になっている、ブロックチェーン。これは分散型の台帳管理技術と言ったらいいんでしょうか、中央のホストコンピューターが一括して取引を処理するんじゃなくて、ネット上にある多数のコンピューターが繋がって相互に監視承認をしながら取引を記録していく技術があって、このブロックチェーンの技術を使って様々なビットコイン以外の仮想通貨も出てきています。

さらに大事なのはこれは「何らかの契約関係を管理する仕組みとして、中央の管理者を不要とする」ので、、、

例えばのケースですが、ジョージアの政府が土地の所有権管理の仕組みをこのブロックチェーン技術を使ってやろうとしています。政府みずからが、やるんではなくて。

或いは、ウクライナ政府が国民投票の管理を、このブロックチェーン技術を使ってやろうという話まで出てきています。

社会インフラ自体を次の世代にバージョンアップする、かなり爆発的なインパクトのある技術だと思います。

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おじさんは思った

ビットコインは、手でつかむことが出来ません。極端に言えば、スマホやPCで見る数字だけのことです。この「数字だけ」だと満足できない人が多いことは想像に難くありません。しかし、送金が楽だったり、中央政府が管理しない(相互監視)ていないということは、ビットコインの大きなアドバンテージです。

世の中を変える仮想通貨。コメンテーターの梅沢さんが言うように「爆発的なインパクト」があると思います。