WBC(ワールドベースボールクラシック)に参加している侍ジャパン。苦しい試合も見事すべてものにして、全勝で勝ち上がりました。日本ハムの中田、増井、宮西も持ち味を発揮して活躍しています。22日が準決勝、23日が決勝です。場所はアメリカ。楽しみですね。

WBCに隠れてしまった感じもありますが、プロ野球のオープン戦も着々と進んでいます。日本ハムの場合、一つの課題は外野手。陽岱鋼の移籍で外野手のポジション争いが激化していましたが、けがで離脱する選手が続出。
・杉谷拳士=左腹斜筋筋挫傷で全治2週間(2月28日発表) 2月25日に行われたオープン戦(阪神戦)の第一打席でスイングした際、脇腹に違和感を覚えた、とのこと。
・谷口雄也=左ひざ前十字靭帯の手術のため、今季絶望(3月4日発表)復帰まで7か月程度。去年の夏ごろから痛みを感じていたらしい。
・大田泰示(おおたたいし)=左腹斜筋筋挫傷で試合復帰まで4週間(3月6日発表) 3月4日に行われたオープン戦(巨人戦)でスイングした際に左わき腹を痛めた。

3月15日までのオープン戦に関する新聞記事などを拾って、2017年シーズンの日本ハムファイターズの外野手について考えてみます。映像を見ていないので、使われ方や結果で推測しています。

レフト

外野で唯一固定できるのが、西川遥輝ですね。3月以降のオープン戦では全試合スタメンで、ほぼ最後まで出場しています。打順もすべて1番。シーズンの使われ方が示されています。まだ、やや空振り三振が目立ち、ヒット数は多くないですが、フォアボールもコンスタンに得ています。シーズンに向けて、きちんと調整でしてくると思います。オープン戦の序盤では、センターでしたが3月7日からはずーっとレフトでの出場です。レフトだけは、確定といえると思います。

センター

巨人から来た大田は順調に仕上げてきて、センターは大田が軸だろうと思っていました。足も肩もあって右の強打者ということで、魅力たっぷりです。それが、まさかの腹斜筋の肉離れ。対抗の岡の可能性が高まりました。3月15日までのオープン戦12試合のうち、岡のセンタースタメンは5試合です。最近は固定化されてきました。中田がWBCで不在のため、4番を任されています。主軸として目を引くような活躍はありませんが、守備の安定感は群を抜いていると思います。

腰痛が心配ですが開幕はセンター、岡。背番号が今年から18番になり、ピッチャーをやることはないでしょうが、エースをねらってほしいです。その後、大田が復調してきたら激しい競争が繰り広げられるのではないでしょうか。

ライト

これまでの実績などから言うと、ライトは杉谷でいけばいいと私は思っていたのですが、脇腹をやってしまいました。ライトは混とんとしています。オープン戦出場の外野手は、西川、岡以外では、岸里、近藤、松本、森山、杉谷、大累、渡邉、矢野。その中で外野手として出場機会が多いのは、岸里と松本、森山の3人です。近藤は内野手としての出場が多かったですね。

岸里

プロ4年目。右投げ左打ち。花巻東高校出身。大谷の一つ下の後輩。2014年、新人の時のイースタンでは、当時山田哲人が持っていた106安打の高卒新人の最多安打記録を更新(107安打)しました。高校時代にピッチャーの経験もあり、肩は強いとのこと。
今年のこれまでのオープン戦では、12試合中9試合に出場、ヒットは2本しかなく、打力はアピールできていないようです。ライトの定位置を取るというよりは、レフトでの経験が長いこともあるので、レフト西川の控えとして、一軍に残れるかどうかというところではないでしょうか。

松本

プロ6年目。右投げ右打ち。帝京高出身、杉谷拳士の後輩にあたりますね。帝京高校出身者はファイターズ内にほかに、4年目キャッチャーの石川 亮、今年入団のキャッチャー郡 拓也。合計4人いるということで一大勢力です。
松本は、内野手だったはずですが、外野をやるようになったのでしょうね。これまでのオープン戦12試合で10試合(途中出場が多いですが)出場しています。3月12日の試合では3安打の固め打ちをしましたが、それ以外は、あまり見るべきものがありません。ライトでの出場は1試合途中出場だけです。ライトでスタメンというのは厳しいと思います。

森山

大卒ルーキー。左投げ左打ち。専修大学出身。出身高校の大先輩に松井秀喜がいます。これまでのオープン戦ではライトでの先発が6試合あります。首脳陣の期待の高さがうかがえます。3月1日のレフトオーバーの2点二塁打、3月11日のライトオーバー、場外の逆転3ランは強烈なインパクトを与えました。打のほうでは、大きな魅力を持った選手です。新聞にも複数回、名前が載っていました。期待できます。森山の開幕一軍は濃厚だと思います。
ただ、守備に難があるとの情報があります。(ガンチャン情報)ファイターズの外野手は高いレベルで守れたうえでのバッティングが求められます。スタメンは厳しいのではないでしょうか。

近藤

プロ6年目。右投げ右打ち。横浜高出身。バットには定評があります。キャッチャー登録ですが、膝の不安もあり、最近は野手やDHでの出場が多くなっています。今回のオープン戦は、新たな可能性にチャレンジということなのか、セカンドやサードでの出場がありました。器用にこなせる選手なんですね。ただ、最終的に中田やレアードが戻り、ルーキーの石井一が落ち着いてくれば、内野での出場は難しくなってくると思います。
3月14日、15日のオープン戦はライト近藤でした。14日は3安打(うちタイムリー2本)の活躍。守備も安定しています。送球にかかわる緊張が比較的に少ない外野手がいまのところ近藤にもいいと思います。開幕のライトは近藤だと思います。

いろいろとやりくりしながらの選手起用になってくると思います。その後、杉谷と大田が戻ってからの外野手争いは興味深いと思います。個人的には浅間が台頭してきてほしいです。いずれにしても開幕が楽しみですね。今年も、応援がんばりましょう!