11月30日は年金の日だそうです。以前は、まだまだ関係のないことと思っていた年金ですが、「四捨五入すると60歳」となってからは、他人事ではなくなってきました。ただ、年金の話しを含めて、先行きについては明るい話はあまり耳にしませんね。消費税も上がるそうだし、実質的な収入はずーっと横ばいか、目減りしているような気がします。

さて、最近、年金に関する楽観論をネットニュースで見かけました。二つとも似たようなことを述べていました。少しだけ、前向きになれて「元気で長く働こう」という気持ちになりました。その内容を自分のため、同世代のためメモしておくことにします。

楽観論1「公的年金は破綻しない(LIMO)」(2018/10/21配信 Yahoo!ニュース)

久留米大学商学部 塚崎公義教授の書いた文章です。

公的年金は減額されることはあっても、制度が破たんすることはないという内容でした。楽観論といっても、今まで以上とか、今までと同じであるという事ではありません。年金だけでは全く暮らしていけない、ということにはならないという事です。

その理由は、「政府は必死に年金を支払うはずだから」というもの。次の二つのことから政治家は年金支給を最優先に考えるはずだと、塚崎教授は主張しています。

(1)「シルバー民主主義」・・・政治家は選挙第一だから票を得るために「若者向けの歳出をカットしてでも、高齢者向けの年金はしっかり支払おう」と考えるはずだ。

(2)「生活保護」・・・年金支給額を減らすと生活保護を申請する高齢者が増加し、かえって財政負担が増える可能性もある。

文章後半は、減額は覚悟した上で、「70歳まで働こう!」と呼び掛けています。

寿命が延びたのだから、働く期間も伸ばすべきだろうという事でした。健康上の理由などで働けない人については、別途の措置を検討する必要があるとも言っています。

参照した記事はこちら↓
「公的年金は破綻しない(LIMO)」(2018/10/21配信 Yahoo!ニュース)

kojiは考えた

サザエさんに出てくる波平さんが54歳の設定だという事も紹介されていました。確かに、現代とのズレを感じますね。
私の周りにも、年金支給が繰り下げられたことを恨んだり、早く定年を迎えたいとボヤいやりする人がいます。しかし、世の中が変わったという事を受け入れなければ、人生楽しくないんじゃなないかな。
この筆者は「人手不足は高齢者が働けるチャンスだ」と考えているようです。今の世の中、65歳を過ぎても、求めれば仕事につけそうです。仮に細々とでも仕事をして、それで生活していけるなら、時間を持て余すよりもなんと幸せなシニアライフでしょう。kojiは、早く年金をもらえるようになりたいというよりも、元気で長く現役でいたいと改めて思いました。また、定年後に別の仕事をしてみたいなとも思いました。何か、商売をしてみたいですね。

楽観論2 延びる健康寿命 高齢者は75歳以上なら年金不安解消【NIKKEI STYLE 総合】(2018/11/05

上の記事は、政治の在り方や人手不足という状況をベースにした楽観論でした。こちらの記事は、高齢者は若返りしているという医学的な事柄をスタート地点にしています。しかし、二つとも「高齢者になっても働こう」という同じ結論に至っています。面白い。

参照した記事はこちら↓
延びる健康寿命 高齢者は75歳以上なら年金不安解消【NIKKEI STYLE 総合】

この日経スタイルの記事の見出しをあげてみます。
■日本の高齢者は「若返り」を見せている
■75歳からを高齢者とする提言も
■75歳を区切りにすれば高齢化率は一変
■平均寿命以上に健康寿命も延びている

日本老年学校と日本老年医学会の報告によれば、加齢に伴う身体的機能変化の出現が5~10年遅延しているという事です。
それを受けて、年金財政の側からではなく、医学的な見地からの提言。元気な時間が伸びているのだからもっと働いた方がいいのではという事。

kojiは考えた2

私たちが小さいころの55歳(今の自分の年齢)と今の55歳のイメージは全く違いますね。定年が近い学校の先生は「おじいちゃん先生」でした。医学が進歩し健康情報が溢れている中、健康寿命が伸びているのは確かでしょう。それに対応した考え方や制度は必須ですね。

「早く仕事を離れたい、楽になりたい。」「定年後も働かなければならないのは不幸だ。」という言葉を聞くことがありますが、発想の転換が必要だと思います。嫌な仕事を生活のため続けてきたというなら、定年を機会に新しい仕事にチャレンジすると考えてみてはどうでしょうか。退職というより転職の大チャンス。定年数年前から、職探しを始めたらそれもまた楽しみになるかもしれません。

政治家や医者、弁護士、経営者などは昔から長く働いていましたね。勤め人は定年があるだけに、余力があっても隠居するというライフスタイルが常識化してしまったのだと思います。健康寿命が伸びた今、定年後には次の仕事に就くというのを当たり前にしていかなければならないと思います。「第二の人生」という言葉がありますが、定年はまさに大きな転機です。前向きにとらえたいと思います。