2017年の初午(はつうま)は、2月12日でした。
「午」は「うま」。子どもたちが”うし”と間違えていたことがありました。紛らわしいですが、十二支の「うし」は「丑」ですね。
初午とはどんな日か
・初午(はつうま)は、二月最初の午の日のこと。
・稲荷社の本社である伏見稲荷神社はこの日にお祭りを行います。それを見習ってお祭りをする神社も多いそうです。
ご祭神・宇迦御霊神(うかのみたまのかみ)が伊奈利山へ降りた日が初午であったことから、初午の日にお祭りをすることになったとか。
・本来は旧暦2月の最初の午の日・・・春先の行事。農作業のスタート時期。「今年も豊作でありますように!」という意味もあったでしょうね。
旧暦だと三月上旬から中旬くらいの時期になります。
・現在では新暦2月の最初の午の日・・・冬の一番寒い時期の行事となってしまいました。
初午にまつわる風習
・この日を蚕や牛・馬の祭日とする風習もあるそうです。
・「利賀(とが)のはつうま」・・・富山県南砺市利賀村で行われている行事。
・「旗飴(はたあめ)」・・・奈良県の習慣。子供たちが近所の家を訪ね廻り、旗飴をもらう。ハロウィンに似ている?
・「しもつかれ」・・・栃木県ではこの日に、郷土料理「しもつかれ」を食べる風習がある。
鮭の頭と野菜の切り屑など残り物を大根おろしと混ぜた料理。煮込むらしい。
・「初午いなり」・・・稲荷寿司を供える風習もある。
稲荷大神様=宇迦御霊神(うかのみたまのかみ)のお使いは狐とされています。狐の好物の油揚げを稲荷神社に供える人もあり、そこから油揚げをつかったお寿司を「おいなり」と呼ぶようになったそうです。
「初午にいなり」は広がるのか?
今や、耳慣れてしまった「恵方巻」ですが、、、
セブンイレブンは、関西の「恵方巻」をイベントにすることに成功しました。
もともと「節分の丸かぶり寿司」などと呼ばれていたものを、「恵方巻」とネーミングして押していったのが、セブンイレブンだそうです。
全国的に知られるようになったのは、1998年。ごく最近のこと。
丸かぶり寿司自体も大正のころから普及した物らしいです。
今年、ローソンでは、『初午の日は「いなり」で決まり!』というコピーを出していたようです。
「恵方巻」の次のヒットをもくろんでいると思いますが、どうでしょうか?
恵方巻よりも手軽に作れるので、家庭で作る人は増えるかもしれませんね。
コンビニのヒット商品とはなりにくいのではないでしょうか。
「今日のメニューはおいなりね。」となると、夕食担当は楽になると思いますね。
もし、「初牛にいなり」が定着すると、食べ物に関するイベントが立て続けにある時期になります。
節分の「恵方巻」、そのあとの初牛(年によって日にちは変わります)の「いなり」、2月14日には「バレンタイン」。
恵方巻とチョコレートに挟まれて、「おいなり」は飛躍できるのか?
個人的には、恵方巻の一気食いにもチョコレートにも違和感を感じるので、「おなりさん」は身の程にあった優しい食べ物という気がします。
二月に思うこと
小さいころ(早、半世紀近く前!)、母が作っていたのは、はなでんぶを使ったおいなりでした。
口の部分を広げたままにして、そこにピンクのはなでんぶをたっぷりと敷き詰める!!
懐かしく思い出しますが、実は私は、苦手でした。甘くて。
クックパッドを見たら、そういうお稲荷さんを作っている人はいるんですね。見た目はかわいいと、改めて思いました。
二月は新年一月と、卒業や転勤がある年度末の三月に挟まれて、なんとなく地味な感じがしていましたが、食べ物の月なのかもしれません。
2月9日は、「肉の日」というフレーズも目にしました。
これといった行事がないからこそ、食に目が向くのかもしれませんね。
「二月はにげる」と言われることもあります。あっという間に過ぎてしまう感覚があります。
しっかりと地に足をつけてやっていきたいものです。