2016年10月26日(水)のWBSで乳がんの治療法を取り上げていました。「治る!最前線」というシリーズの中です。
乳がんになってしまった人は、身近にもいます。奥さんも毎年、検診を受けています。最近では小林麻央さんのことで、更にクローズアップされて来ました。

「治る!最前線」第64回 『乳がんの最新治療』の内容

乳がんは、30代から患者が増え始めます。気づかないうちに進行してるケースも多いようです。

川口工業総合病院乳腺外科 古澤秀実部長
「初期の症状としては触るとかたい。左右の形に差がある。痛いというのもがんの一つの症状です。」

乳がんの患者は年々増加し、現在は20万人を超えています。20年間でおよそ4万人増えているそうです。
進行すると肺や骨など全身に転移することもある、恐ろしい乳がん。
治療と検査の最前線が紹介されていました。

最新の乳房温存治療

太田さん(仮名)は、胸に異常を感じ病院で検査受けたところ乳癌が見つかりました。およそ1.2cmのがんでした。
「全然、痛くはなかった。しこりだなという感じはしましたね。娘に言ったら早く病院に行かなきゃだめでしょって心配されて、、、」

太田さんは副作用が少なく治療期間が短い最新の乳房温存治療を受けることになりました。東京・品川区 昭和大学病院です。

わきの下を切り、がんの周囲を含め、直径5センチほど切除。手術は1時間ほどで終了です。
乳房を温存した場合、がんの再発を防ぐため、放射線の照射が行われます。ここに最新技術が使われていました。これまでは乳房全体に照射していたため、正常な組織に放射線当たり、副作用がありました。最新治療では、必要なところにだけ、放射線を照射することが出来ます。

加速乳房部分照射

医師が手にしたのは放射線の照射に使う最新の治療器具。器具は細い管を7本束ねてあり、後ろから押すと広がるようになっています。器具を、がんを取り除いた場所に挿入し、広げて固定します。この器具を入れたまま、放射線の照射を行います。

使うのは小線源治療装置という機械。先程太田さんの胸に入れた器具と、機械を細い管で1本1本つないでい来ます。これで準備は完了。機械から管を通して放射線を照射します。

機械から、小線源といわれる、放射線を発生させる小さなカプセルが乳房の中に入ります。この小線源を動かしながら、乳房の内側からピンポイントで放射線を照射する仕組みです。

1回の照射はおよそ7分。一日2回、5日間照射を続けます。これまで1ヶ月以上、毎日照射が必要でしたが、治療期間が五日と大幅に短縮されたました。治療費は保険適用され、およそ14万円(3割負担)

昭和大学乳腺外科 明石定子准教授
「部分照射で済めば、放射線による副作用、例えば軽い火傷であるとか。変形といったことが軽度で済むという利点があるんですね。例えばお年寄りだったり遠方の方は短期間で済むということが一番大きなメリットになりますね。」
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再発を防ぐための放射線照射がより効率よく行うことが出来るということ。副作用が減り治療期間を劇的に短縮できました。このことによって、温存治療がより充実すると思います。全摘出ということが少なくなって行いけばいいなと思いました。

乳がんを早期発見。3Dマンモグラフィー

埼玉県川口市 川口工業総合病院では、3Dマンモグラフィーを導入しています。3Dマンモグラフィーだと、これまで見つけにくかった小さな乳がんを早期発見できます。

検査はこれまでのマンモグラフィーのように乳房を台の上に乗せ、透明のプラスチックではさんで行います。X 線を使って乳房の内部を撮影。カメラのついたアームが動き、乳房全体を様々な角度から撮影します。

これまでのマンモグラフィーは、上から下の一方向しか撮影できませんでしたが、3Dマンモグラフィーは、乳房を1ミリ間隔の断面で撮影できます。そのため、これまで見つけにくかった乳房の中心にある小さながんも発見できるようになったのです。

検査費用は6069円(自由診療)【川口工業総合病院の場合】

3D マンモグラフィーで撮影した検査画像が表示されていました。1cm のがんがはっきり写っています。

川口工業総合病院乳腺外科 古澤秀実部長
「3D マンモグラフィーは明確に結果が出てくるので、確信をもってこれはがんだと診断できる。」

患者が増え続ける乳癌。命を落とさないためには、早期発見が何より重要です。
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他のテレビ番組で、”乳がんが見つけにくい胸”について、取り上げていたのを見たことがあります。「高濃度乳腺」または「デンスブレスト」。乳腺の量が多い胸のことで、X線撮影しても全体が白く映ってしまい、がんが見つけにくいのです。メットライフ生命のHPによると、50歳未満のアジア人の約8割が該当する体質だそうです。
 
小林麻央さんも、検診時の見落としがあったように聞きましたが、従来のマンモグラフィーや触診だけでは医師も自信をもって診断することが出来ないのだと思います。この3Dマングラフィーによって、状況がどんどん改善していってほしいものです。

行政も積極的に補助をして、どんどんこの3Dマンモグラフィーを普及させてほしいですね。大都会だけなく、地方にもしっかりと行き渡らせてほしいです。

手術後のケアの話

「治る!最前線」のVTRの後、キャスターとコメンテーターが、手術後のケアについて、会話していました。

コメンテーター
「手術を行うと、最悪、全摘するような場面もあるわけです。その時に、おっぱいがなくなると女性にしてみれば心理的な負担を感じ、誇りを失うということが多いんですけど、、、。それに対応するため、日本で、中村ブレイスという会社、池山メディカルジャパンという会社が、ものすごく精密な、本物そっくりな人工乳房を作っています。」
中村ブレイス「人工乳房ビビファイ」のページ
池山メディカルジャパン「人工乳房とは」

お風呂に入ったら血色が良くなったりというところまで、リアルに作られているようです。こうしたきめ細かい対応、女性の心のケアにまで対応してるところが日本の企業の素晴らしいところだろう、ということでした。

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技術の進歩は、かくありたいと思いました。